今、出雲風土記を走る 1
 ピックアップ 走る自転車コースリポート--島根/出雲・平田/大社神門水海を渡る
コースは約65kmです。サイクリングコースを中心に古道をたどりました。神社には田園博物館という出雲市の説明文が表示されています。
平坦なコースで、出雲大社からの平田への古道はすこしの起伏をもっています。数回この地域を走り、まだまだ良いところもあるかとはおもいますが
今はこのコースならもう一度走りたいと感じています。

 
出雲風土記が書かれた8世紀には、斐伊川は西にむかって流れて、神門川と出雲大社の前に大きな湾をつくって
いました。神門水海となずけられています。風土記がかかれた時代より以前にはいまの島根半島は島であった
といわれています。
[素尊水道・スソンスイドウという耳慣れない地名がある。島根県の考古学の開拓者の一人
である野津左馬助氏が大正10年に刊行した《島根県史》において考案した言葉である。野津氏は出雲各地をくまなく
歩くうちに、古代には、いわゆる島根半島と、出雲の大部分の土地が含まれる本州島側との間に、東西に細長い
海域が横たわっていたと推定するようになった。この細長い海域を、神話の時代の地形と推定し、スサノヲの時代
という意味で素尊水道と命名したのであろう。森浩一・日本神話の考古学]

今、出雲市平田から斐川町そして出雲市今市、出雲大社をめぐると、そこかしこの用水路、川をわたることに
なります。また流れに沿って走ることになります。斐川の築地松は近くからも遠景もうつくしいです。そして、風土記社
とよばれるこじんまりした神々の社もこんなにあるのか!と感嘆させるほど点在して、それぞれが神話の登場人物
であったり、8世紀・風土記の時代の香りであったりしています。
自転車で走るのになによりもアリガタのは、この大社-平田は斐伊川が神話の時代から1800年かけてつくりあげた
平野であることです。つまり、ラクチンなのです。が、築地松が示すように平野は海峡であった証拠のように風が舞う
ところでもあります。自転車には築地松のような先人の工夫がありませんから、こまったことです。
でもその風が上代神話の時代を感じさせてくれるのだと、思ってみてください。だからこそ、今、風土記を走るのですから。
といっても、うれしいお知らせもあります。
この平野にはT字に一畑電車が走って、大社、出雲今市、松江温泉を
むすんでいます。この電車には平日は9時から17時まで、日祝日は終日自転車をそのまま持ち込めます。乗車券以外別途料金
300円が必要です。

ワンマンカーですから、運転手さんにどこらに自転車を相談して持ち込むのがいいでしょう。
ゆっくりとした時刻表の運行の様子で、あわてずに処置できます。
 ■全コース標高差
□コースレポート
□平田から斐川町-1









斐川町から出雲・今市/出雲大社から平田へ-2




□出雲・今市/大社から平田-3




□出雲大社/平田へ-4




□出雲大社から平田への古道